ミュージカル 「わたしは真悟」


%e3%82%8f%e3%81%9f%e3%81%97%e3%81%af%e7%9c%9f%e6%82%9f2017年の最初の舞台は、ミュージカル「わたしは真悟」であります。

ミュージカル 「わたしは真悟」
http://watashingo.com/

2017年1月9日(月:祝) 13:00~
新国立劇場 中劇場

上演時間:2時間20分
第1幕:60分
(休憩 20分)
第2幕:60分

座席は S席 16列 下手ブロック中央側端 (10,800円 )

原作:楳図かずお「わたしは真悟」(小学館刊)
脚本:谷 賢一
音楽:トクマルシューゴ/阿部海太郎
歌詞:青葉市子
演出・振付:フィリップ・ドゥクフレ
振付・美術:エリック・マルタン
映像:オリヴィエ・シモーラ/ローラン・ラダノヴィッチ
照明:大平智己
音響:松木哲志
ヘアメイク:鎌田直樹
稽古ピアノ:太田裕子
通訳:加藤リツ子 演
出助手:豊田めぐみ
舞台監督:足立充章
技術監督:堀内真人
演出協力:白井 晃

MUSICIAN(ミュージシャン):トウヤマタケオ
Open Reel Ensemble 吉田匡・和田永・吉田 悠

「キャスト」
真鈴:高畑充希
悟:門脇 麦
ロビン:小関裕太
しずか:大原櫻子
真悟:成河
田鍋謙一郎/奥村佳恵/斉藤悠/宮菜穂子
水野栄治/江戸川萬時/清家悠圭
加賀谷一肇/碓井菜央/工藤広夢
引間文佳/鈴木竜

chirosukeの感想は・・・
素晴らしい舞台でした!
切なく、美しく、怖ろしい愛の物語です。

chirosukeはここ数年は年に20本以上の舞台を観ています。
再演の度に観る舞台、好きな劇団の舞台、原作が好きな舞台はおさえていますが、できるだけ幅広く観たいと思っています。
もちろんchirosukeには合わないだうな、と避けている演目もあるし、楽しみのために観ているのでオカネと時間のやりくりしていますから、本数も限られてしまうのは仕方ありません。

そんな中で時々ですが、ものすごい「当たり」の舞台に遭遇することがあります。
どんな内容か予想がつかないけど、原作、演出、役者、評判等のどれかひとつでも期待できそうな演目で、「観てみようかな」と劇場に行く場合です。
予期せず「当たり」の舞台だとチケットを一回分しかとっていないことが悔やまれます。

今までの「大当たり」のひとつは2014年の大人計画の「キレイ-神様と待ち合わせした女-」でした。
(「キレイ-神様と待ち合わせした女-」については2014年12月6日のブログをみてね)

shingo_3今回のミュージカル「わたしは真悟」も「キレイ」に匹敵する大当たりでありました!
原作は楳図かずおさんの長篇漫画「わたしは真悟」です。
chirosukeは楳図先生の作品は好きですが、特に「わたしは真悟」は大好きです。
コミックスも全巻持っています。

この形而上学的ともいえるテーマのSF作品を、どう舞台にするのかな?という興味と、演出がアルベールビル冬季五輪の開閉会式の演出で世界を驚かせたフィリップ・ドゥクフレさんという意外性でチケットを取りました。

コドモchirosukeは楳図先生の恐怖まんがを読んで、本当に怖いものは「人」だと教えられたと思います。
「のろいの館」のタマミお姉さんも、「おろち」の姉妹も、「洗礼」の母親も「漂流教室」の関谷のおっさんも、本当に怖かったです。
「わたしは真悟」は、恐怖よりも「愛」「神」「意識と存在」など深いテーマを見事に楳図ワールドで描き切った名作だと思います。

舞台は、原作へのリスペクトに溢れ、舞台でしか表現しえない驚きと美しさでchirosukeは何度かポロポロ泣いてしまいました。
原作を読んでいたからこそ良く理解できた部分も多かったと思います。

shingo_2冒頭から東京タワーのあのシーンですよ!
「333のテッペンカラトビウツレ」です。

タワーの先端部分にしがみつくふたりの子供、悟と真鈴は12歳の少年と少女にしか見えませでした。
高畑充希さんが演じる「まりん」と門脇麦さんが演じる「さとる」は、chirosukeが知っている「さとる&まりん」そのものでした!
しかも悟の衣装・・・!
楳図先生への敬意そのもの!
タワーの下で右往左往するオトナ達のなかに悟の母親はすぐに見つかりました。
だって、あの髪型!
楳図先生が描く「母親」のパーマヘアそのまんまなんですもの!
ここでもうchirosukeは涙目・・・。

成河さん演じる「真悟」はすごいです。
すごい身体能力で、シルク・ドゥ・ソレイユみたいです。
エフェクトのかかった機械的な声、真悟のお約束の伝聞形式「・・・といいます」もすごく良い!
そして真悟は、四角⇒三角⇒マルに進化を遂げていきます。
機械のアームを操作する黒子やダンサーも素晴らしいです。

舞台上手で演奏される不思議な音楽と、モニターに映し出される映像も物語の重要なファクターです。
chirosukeは途中でこの映像が「真悟目線」であることに気がつきました。
フィリップ・ドゥクフレさん、すごいなぁ。
とても面白い演出です。

「しずか」を演じた大原櫻子さん。
すごくかわいくて、ふくれっ面の幼い少女にしか見えない!
うさぎのぬいぐるみが何気にコワい・・・。
chirosukeは楳図先生の描く子供の特徴のひとつは、まっすぐに描かれた「脚」だと思っているのですが、さとるとまりんを演じた高畑充希さんも門脇麦さんも、楳図作品のコドモ脚でびっくりであります。

ロビンを演じた小関裕太さん。
カラーコンタクトでイギリス人の雰囲気がよくでていました。
この作品では、日本人、イギリス人という違いも重要な部分なのでしっかりおさえていました。
chirosukeはロビンの「掌」が怖かったです。
手じゃなくて掌!
すごく緊張感のある演技で、ロビンの「悪」、作品の中では「毒」と表現されていますが、見事に表現されていたと思います。

shingo_4原作「わたしは真悟」の中でchirosukeが最も心が動いた部分、まりんが、キカイの音が自身の身体の中から聞こえていることに気付き、驚愕するシーンがしっかり演じられていてとても嬉しかったです。

沙漠の中で「これは子供の終わる音だわ!」と絶望するまりんにchirosukeはボロ泣きでありました。
真悟が自分の身を犠牲にして母親であるまりんを救うのですが、まりんの中の「こども」は終わってしまいました。
子供のうちに悟と結婚するという、まりんの命がけの切ない願いは断たれ、機械(真悟)の声も聴くことができなくなりました。
このシーンでchirosukeはピエタを思い出しました。

原作にもでてくる謎めいたメッセージ
「奇跡は誰にでも一度おきる だがおきたことには誰も気がつかない」
人の悪意があるところに出現する美しい虹も舞台で表現されています。
もう楳図ファン、原作ファンにはたまらない演出であります。
ネズミもでっかくてほんとに怖い・・・。
ミュージカルというより、「わたしは真悟」という原作を舞台にするにはこの方法が最も適していると納得してしまいます。

shingo_120分の休憩時間、chirosukeは感動でちょっとクラクラしておりました。
すごく喉が渇いて、劇場のロビーにあるブッフェでアイスティーをいただきましたが4OO円・・・。
ペットボトルのお茶を持って来ておけばよかった・・・。
ロビーではグッズ販売もしていました。
Tシャツとかマグカップとかいろいろあります。

chirosukeはプログラムを身請け。
表紙の色4色から選べます。

・プログラム 1,600円(税込)

ロビーには原作の楳図先生の絵がたくさん貼られています。
撮影OKで、chirosukeも写真を撮ってまいりました。
今度関西に帰省した時、コミックスを読み直してみたいと思います。

ラストシーンはもう素晴らしい!
舞台ならではの抒情に溢れた本当に切なく美しいシーンでありました。
chirosukeはもう涙目・・・。

shingo_5カーテンコールでは出演者の皆さんがとても素敵にかわいくステップを踏みます。
拍手が止まりません。
ここでchirosukeは現実に引き戻されたように感じました。
決して舞台の余韻を失くしたというわけじゃありません。
どっぷり浸かった楳図ワールドでしたが、「ああ、そうか、これはお芝居だったんだな・・・よかった」とほっと安心してしまったくらい。
それくらい深い深い見応えのある「わたしは真悟」の舞台でありました。

なにも恐れない純粋さが孕む恐ろしさと、その先にある破壊と奇跡が美しく描かれていることに感動します。
「コドモとの決別」がこれほど美しく残酷に描かれた作品は他にないと思います。
素晴らしい原作をこんなに幻想的な舞台で観られたことが奇跡かも・・・と思うchirosukeでありました。

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ほうろうって・・・

優しく扱ってあげないと、欠ける、はがれる。
お鍋の取っ手は熱くなる・・・。
お高い・・・。
でも綺麗なんだものっ!!

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