文庫 「聖痕」 筒井康隆


聖痕新潮文庫chirosukeが大好きな作家、筒井康隆さんの「聖痕」を読みました。

chirosukeの感想は・・・
まず思ったのが「日本語の豊穣」です。
物語の内容より、古語から俗語にいたるまでの注釈を読んで「へぇ~」と思う方が多かったです。
本筋の物語も読ませますが、どうしても圧倒的な「日本語」の広がりに気持ちがいってしまいます。

某新聞に連載された小説です。
冒頭の忌まわしい犯罪がかなり衝撃的です。
その犯罪の被害者が主人公で、その被害ゆえに失ったものは大きいです。
主人公は喪失を受け入れて生きて行くわけですが、その喪失を知る人はごく限られた身内のみです。
生まれながらに授かった類まれな「美貌」は、その喪失と対比して人を惑わせるほどです。

chirosukeは、筒井さんが「新聞掲載」というスタイルを通して訴えたかったものがあるのかな、と思って読み進んでいました。
中盤起きたもうひとつの「犯罪」は、加害者が明確であるにも関わらず、やはり身内によって隠匿されます。
被害者の被害を世間に隠そうとした身内と、加害者の加害を世間から隠した身内が、同じ身内だったことに言いようのないざわつきを感じたchirosukeです。
これが大手新聞に連載した何かのトラップなのかしら?

被害者である主人公がようやく奪われた自身の「喪失」を手にした時、加害者を赦すのですが、これはもうchirosukeの想像を超えています。
やはり筒井康隆さん、恐るべしであります。

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ほうろうって・・・

優しく扱ってあげないと、欠ける、はがれる。
お鍋の取っ手は熱くなる・・・。
お高い・・・。
でも綺麗なんだものっ!!

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