歌舞伎座新開場柿葺落 七月花形歌舞伎「東海道四谷怪談」


7月歌舞歌舞伎座の「東海道四谷怪談」を観に行ってまいりました~!
chirosuke、がんばってチケットをとりました。
千穐楽であります!

2013年7月28(日) 16時開演
座席は1等席 1階 13 列中央 (18,000円)
(上演時間)
・序幕 4:00-4:57
 幕間    15分
・二幕目 5:12-6:47
 幕間    30分
・三幕目 7:17-7:40
 幕間    15分
・大詰 7:55-8:13

通し狂言 東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)
作:鶴屋南北 
  序 幕 浅草観音額堂の場
      宅悦地獄宿の場
      浅草暗道地蔵の場
      浅草観音裏田圃の場
  二幕目 雑司ヶ谷四谷町伊右衛門浪宅の場
      伊藤喜兵衛内の場
      元の伊右衛門浪宅の場
  三幕目 本所砂村隠亡堀の場
  大 詰 滝野川蛍狩の場
      本所蛇山庵室の場

(配役)
お岩/佐藤与茂七/小仏小平 :菊之助
直助権兵衛 :松 緑
奥田庄三郎 :亀三郎
お袖 :梅 枝
お梅 :右 近
四谷左門 :錦 吾
按摩宅悦 :市 蔵
後家お弓: 萬次郎
伊藤喜兵衛 :團 蔵
民谷伊右衛門 :染五郎

とても面白かったです!
マジ、怖いです。そして・・・泣きます。
chirosukeは子供の頃テレビで観た四谷怪談を記憶しています。
歌舞伎の一場面であったり、深夜にやっていた「怪談シリーズ」だったり・・・。
あまりに有名な「四谷怪談」ですから大筋は知っていましたが、今回じっくり観て本当にすごい舞台だと思いました。

chirosukeは知らなかったのですが、お岩さん役の役者は、お岩/佐藤与茂七/小仏小平の三役を演じます。
演じ分けの妙と、早変わりも見どころのひとつです。
「戸板返し」の場面では水中から現れた戸板にお岩さんがまず亡霊として現れます。
戸板がくるりと反転して小平の幽霊が現れますが、これが瞬時の早変わり、菊之助さんが同時に演じているんですね。
この場面の拍手は、早変わりの仕掛けに対する喝采です。

筋書き_x知っていたようで意外と知らない「四谷怪談」、人物の相関関係もややこしい。
chirosukeは一幕目の幕間で「筋書き」1,300円を身請けいたしました。

人物相関図、場面説明、見どころに役者紹介、舞台写真もついていてお得感いっばいです。
歌舞伎には「筋書き」、お約束ですね!
 
この物語、人間の「業」がとても深く描かれています。
それを表現する役者の力量、美しさも素晴らしい。

まず、一幕目は江戸の庶民の暮らしを背景に登場人物の性格、出自などが描かれますが、このとき客電は少し灯りが落ちたくらいで客席は明るいんです。
chirosukeはあれ?歌舞伎って結構明るいのかな?と不思議でした。

二幕目の最初拍子木がちょ~ん!と鳴ると客電はほぼ落ちて薄暗い。
お岩さんが伊右衛門、隣家の伊藤家の謀略で毒を飲まされ形相が変わります。
恐ろしいです。
有名な髪梳きの場面、chirosukeは「ひぇぇぇぇっ」となりましたよ。

三幕目、拍子木が鳴ったとたん客席はほぼ真っ暗です。
お岩さんはすでに幽霊さんになっております。
何という灯りの妙でありましょう!
これ、昔の芝居小屋で自然光、蝋燭灯りだったらすごい雰囲気ですね。
金丸座だったら怖いよなぁ。
怪談ものらしい演出だと感心しました。

お岩さんは例え生家は落ちぶれても「武士の娘」という信念、プライドをもった女性です。
そのプライド故に「仇討」という本懐を遂げる為、夫伊右衛門からどんなに酷い目、辛い目(もうDV!)にあわされても耐えます。

当時の女性の身分を考えると、個人のアイデンテティ等認められず、武士の娘という「世間が期待する姿」で生きていくしかなく、それを疑いもせず受け入れていたのでしょう。
本当にまっすぐで、志の高い女性です。その志の高さゆえに酷い境遇から逃げ出すこともせず、「父様(ととさま)の仇を討つことこそ、武士の娘のつとめ」と信じ、人を疑うことも無い。

何一つ悪いことはしていないのに、夫や伊藤家に騙され不幸になっていく姿は哀れでなりませんでした。
もっと「いい加減な」人であれば、もっと楽にもっと幸せに生きられたろうに・・・。
かわいそうです。そして同時にあっぱれです。

伊藤家の当主の謀略とも知らず、「顔が崩れる毒薬」を「産後の血のめぐりに効く良薬」と信じて飲む場面、ここはchirosuke、涙がでました。
疲れ切った身体で這うように白湯を入れ、赤い薬袋(実は猛毒)を押し戴くようにして飲む姿は、数分間かけて演じられます。
毒とも知らず隣家に向けて深くお辞儀をして飲む姿は本当に哀れです。そして視線、指先まで気配りしているような菊之助さんの見事な所作は病人の弱々しさの中にも凛とした美しさがあって、ああこの人は世が世なら、本当に武家のお姫様なんだと感動します。
chirosukeは心の中で「ダメ!お岩さんっ!それは毒だよっ!飲んじゃだめええええ!」と叫んでいました。
この毒を飲む仕草が痛々しく、善意(実は大悪党)を信じ切った無垢な姿であればあるほど、直後の苦しみ、崩れた恐ろしい顔が本当に恐ろしく哀れでなりませんでした。

第三幕は幽霊になったお岩さんが大活躍!です。
幽霊となってでしか、恨みを晴らせないのも哀れ・・・。
本当に伊右衛門とその一味は悪いっ!
とんでもない悪っぷりはchirosukeが観てても腹がたちます。
許されるなら、「伊右衛門、アンタ最低やなっ!!」と飛び蹴りでも食らわせたいchirosukeであります!
お岩さんがんばれ!です。

ここが「怪談もの」とはいえ歌舞伎なんだなぁ。
おどろおどろしい姿にドキッとしつつ、客席からは笑いが・・・。
これはまさに「お化け屋敷」のノリですね。

「提灯抜け」の場面は最高です。
燃える提灯の中から飛び出してきたお岩さん、しっかりワイヤーで吊られていてひゅ~っと宙を舞います。
着物の裾が長く、足の無い幽霊さんそのものです。
観客は拍手喝采。
江戸時代からの「仕掛け」ってすごいなぁ。
歌舞伎の「ケレン味」というやつですね。

歌舞伎座では30年ぶりに上演された「蛍狩」の幻想的な美しさは、その後の伊右衛門とお岩さんの運命に対比して蛍の儚さが夢のようだと思いました。
大向こうさんたちの盛んな「音羽屋っ!」とか掛け声が飛び交っていました。
(あれって難しいよね・・・)

7月は大物を観劇したchirosukeであります。
ロイヤルバレエも素晴らしかったけど、歌舞伎も素晴らしいと思いました。
チケットはお高いですが、それに見合う感動と見応えがありました。

日本の文化が数百年続いている事実、当時の価値観とは違っていても、現代にも通じる日本人の心意気のようなものがあると思います。
本当に楽しいです。(怖くても・・・)
また違う演目で観てみたい奥深い歌舞伎の世界でした!

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ほうろうって・・・

優しく扱ってあげないと、欠ける、はがれる。
お鍋の取っ手は熱くなる・・・。
お高い・・・。
でも綺麗なんだものっ!!

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