東京都美術館 「マウリッツハイス美術館展」 


午前中からゴロゴロという雷と真っ黒な雲、短時間の豪雨でお出かけに億劫になったchirosukeですが、上野に行ってまいりました。
「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」を観るためです。
前回(7月21日のブログを見てね)上野に行ったときは入場40分待ちであきらめたのですが今回は少し落ち着いていて「10分待ち」でした。
数日前に来場者が40万人超えたそうです。
すごいです・・・。
午後からは雨があがり入道雲がでてとっても暑い日差しでしたが、リニューアルされたばかりの東京都美術館内はとっても快適でした。

 

オランダのハーグにあるマウリッツハイス美術館は改装中で休館なのですね~。
「ちょっくら海外へ出張って外貨稼いでこいやぁ~」と、はるばる日本に『営業』で超稼ぎ頭のフェルメールにレンブラントくんもお供でやってきましたよ~。
chirosukeは思いました・・・
「マウリッツハイス、よく休館してくれました。おかげで飛行機に乗れないchirosukeでもこんなに素晴らしい作品を観ることができます。東京の後、神戸でも頑張って営業してください・・・!」

さてチケットを購入して約10分並んで会場に入ったchirosukeです。
17世紀のオランダ・フランドル絵画ということで、肖像画・風景画・歴史画・風俗画等に分かれて展示されています。
展示作品は最も古いものと新しいものの間、約150年の開きがありますが、どれもとても美しい。
保存と修復の技術がすごいんだろうなぁと思うchirosukeです。

肖像画は王様や貴族さんのお顔立ちも美しいんですが、衣装がすごい!
シルクタフタのようなドレスの質感、たっぷりしたスカートの縫い目に沿って飾られたピコフリルのピコット部分まで細密です!
首元やカフスを飾るレースの筆遣いは圧巻です。
手に持っている扇のタッセルや紐にアレンジされたビーズのような飾りに目が行ってしまうchirosukeです。
chirosukeがコレクションしているアンティークレースやドレスのハギレは一番古いものでも18世紀後半のもの・・・。
この絵に描かれた豪奢なドレスやレースはもう絵でしか観ることはできないのかなぁ。
(きっと外国では保存されていたりしますね・・・)

レンブラントは自画像を含む数点が展示されていましたが、chirosukeは少し反省・・・。
レンブラントくん、以前レンブラント展で観たのは暗い絵ぱかりだったけど、そうでもないんだね・・・。
ベルリン美術館展でも「ミネルヴァ」はきれいでした。今回の「スザンナの水浴」はとっても緊張感と物語を感じることができました。

そして観てきました!
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」です。
この絵を最前列で観る為にだけ、場内で行列ができていて、皆さんそこに並んでいましたが、chirosukeは並びませんでした。
最前列は立ち止まって観ることができず、素通りするだけ・・・。ほんの数秒です。
chirosukeは、絵の前の少し後ろに張られたテープの一番前で、数分間立ち止まって観ました。
前を「最前列で観られる権」を獲得した方々が次々素通りしていくのですが、結構じっくり観ることができましたよ~。
小さい絵です。A3より少し大きいくらい。
でも世界で人気があるのわかります。少女がなんたってとってもかわいい~!
愛らしく謎めいた眼差しで目が合います。少し開いたくちびるが今にも何かを語りかけてくるようです。
オランダマウリッツハイス、改修休館ありがとう!

お約束の身請け品は、公式図録 2,000円と真珠の耳飾りの少女のマグネットと絵葉書でした。
chirosukeの冷蔵庫にはフェルメールのマグネットがふたつになりました。

同時開催されていた、「東京都美術館ものがたり展」(入場無料)も見応えがあり嬉しくなったchirosukeです。
日比野克彦さんの藝大卒業制作の作品の数々はとっても楽しく、アカデミックではない子供の工作のような想像力であふれていました。
寺山修司さんが数十年前に上演した「アングラ演劇」というか実験的演劇上演「奴婢訓」のビデオが流されてて、chirosukeはびっくり。ちょっと釘づけになりました。
(あまりの前衛さに好き嫌いを超えて理解できませんでしたが・・・)
藤田嗣治さんの絵は初めて実物を観ました。
「私の夢」という作品。大きい絵です。
【藤田嗣治 『私の夢』 1947 】
横たわる裸婦(眠っている)の周囲を沢山の動物たちが取り囲んでいる不思議な絵でした。
ウサギさんやキツネや猫やフクロウ達が上着を着たりしてあっちこっちを向いています。
こういう絵、chirosukeは大好きです。後で調べたらこの絵の展示は明日まで、ラッキーでした!

 

その隣には岡本太郎さんのあの有名な大作、「森の掟」がっ!! 
【岡本太郎 『森の掟』 1950 】
(横:2m59cm、縦:1m80cm)
きゃ~!
ファスナーがこんなに間近にっ!
迫力です。

 

 

 

それぞれ絵の前にはロープが張ってあり「お手を触れないでください」表示があるものの、ガラスもなく間近で観られるので、chirosukeはてっきり複製画だと思っておりました。
他のお客さんも同様に思っていたらしく・・・。
ひとりのおじさんが監視スタッフの女性に「これらの絵、本物じゃないでしょ?」と訊いてました。
スタッフさん「いいえ、すべて本物でございます」
おじさん「ええっ?こんなに近くで観ていいの!!??」
chirosuke含めやりとりを聞いていたお客さんたちは、ちょっとどよめいてしまいました!
フジタや岡本太郎の絵、しかもこんな大作をこんなに間近で(しかも無料で)観られるなんてなんてラッキーでしょう~!!

恐るべし、東京都美術館、リニューアル万歳! 大満足のchirosukeでありました!

ほうろうって・・・

優しく扱ってあげないと、欠ける、はがれる。
お鍋の取っ手は熱くなる・・・。
お高い・・・。
でも綺麗なんだものっ!!